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芝生のはてな

芝生管理にはどんな作業があるの?

ここでは東北電力ビッグスワンで行っている代表的な管理作業を紹介します。

刈り込み散水施肥病虫害防除更新作業補修

1.刈り込み

刈り込みは、芝生管理作業のなかで最も基本的なものです。芝生は刈り込みによって上に伸びられなくなると、根元付近から若枝を活発に出すようになり、その結果として密度の高い芝生面がつくられます。
刈り込み頻度は、シーズン中はだいたい1週間に2〜3回です。とても多く感じられると思いますが、東北電力ビッグスワンの芝生は生育期には1日に5mmくらい伸びます。たくさん伸ばして一度に短くすることは芝生にとても大きなダメージを与え、品質も悪くなるので避けなければなりません。そこでまめに刈り込む必要があるのです。

なお、冬場は新潟の場合寒すぎて芝生の成長が止まるので刈り込むことはありません。年間の刈り込み回数はトータルすると80回ほどになります。

また、芝生の長さはボールの転がり、跳ね具合などを左右し、プレーに少なからず影響を与えます。そこで東北電力ビッグスワンでは通常25mm程度の高さで刈り込みをしています。

ちなみに、刈り込みにはリールモアと呼ばれる専用の芝刈り機を使用しています。

刈り込みの写真1

刈り込みの写真2

2.散水

散水は生物の生育に必要な水分を補給するためのとても重要な作業です。特に東北電力ビッグスワンは水分を多く必要とする寒地型西洋芝であること、床土が水はけの良い砂であることから水分の補給が欠かせません。
しかしただ水をたくさんあげればよいというものでもありません。水をあげすぎると

  1. 苦労せずに水を得られるので深くまで根を張らなくなり、弱くなる。
  2. 床土中の酸素が減り、深くまで伸びていた根が死んでしまう。
  3. 芝生自体の水気が過多になり、軟弱な体になる。
といった問題点が出てくるのです。

そこで散水には、少量を回数多く行うのではなく、床土に水が行き渡るようにたっぷりと行い、使い切るまでできるだけ間隔をあけることが望まれます。甘やかしすぎず、少し我慢をさせた方がたくましく育つのです。

あと散水の手段について少し説明します。基本的にはレインガンと呼ばれる散水機が6機あり、それでフィールド全面をカバーしています。それと芝生の状態や散水ムラなどを目でチェックしながら必要箇所は随時、手作業で補っています。
なお、散水に使う大量の水は東北電力ビッグスワンの屋根に降った雨を地下に貯めておき、それを有効利用しています。
散水写真1

散水写真2

3.施肥

芝生が元気よく丈夫に育つには肥料が欠かせません。植物が生育するのに必要な代表的な成分として三要素があり、芝生の場合も同様に重要となります。

  1. 窒素(N)・・・体をつくる。葉色を良くする。
  2. リン(P)・・・根の成長を良くする。
  3. カリウム(K)・・・芝生を強くする。

しかし、肥料はやりすぎると悪影響もあります。芝生が軟弱になり、擦り切れやすくなったり、病気にかかりやすくなったりしてしまうのです。そこで基本的には三要素にその他の要素を加えながら、生育具合に合わせて適量を施しています。

もうひとつ、肥料は芝生の美観にも影響します。芝生の色は芝生が元気なほど濃い緑色になります。そこで肥料不足にならないようにしっかりと施すことで鮮やかな緑色のピッチが保たれるのです。このときに注意しなければならないのが肥料ムラです。
肥料は全面に均等に撒くのですが、どうしても量に多少のムラができてしまいます。そのムラが大きいと肥料の多く与えられた場所と少ない場所で生育にムラができ、それが色ムラとなって美観を損ねる危険性があるのです。ですから肥料の撒き方にも細心の注意を払っています。

施肥写真1

施肥写真2

4.病虫害防除

芝生管理をする中で、とてもこわいのが病気や害虫です。いくら気をつけていてもこれらを完全に防ぐことはとても困難です。そこで被害をなるべく少なくするために、日々のチェックと早い段階での処置が重要になります。

(1)病気

病気は弱った芝生ほどかかりやすいものです。寒地型西洋芝は夏の暑さに弱く、夏場は体力が低下してしまいます。一方病気の原因となる病原菌は夏の高温多湿を好むものが多いです。だから夏場は特に病気にかかりやすくなります。(人も体力が低下していると風邪をひきやすくなりますよね。)病気になったのを見逃すと突然一面に広がり、多大な被害をこうむることになります。
主な病気は、
  • ブラウンパッチ・・・丸くはげる
  • フェアリーリング・・・キノコが生え、リング状にはげる。
  • 雪腐れ病・・・積雪の後に発生する 丸くはげる
などがあります。
対策としては日頃から芝生を抵抗力のある元気な状態に育てることと、殺菌剤による病気予防と早期治療を心がけています。

(2)害虫

芝生を食い荒らす害虫は芝生にとって脅威です。見落とすと一晩で全面に虫が蔓延してしまう事態も考えられます。そのため病気同様毎日のチェックにより、害虫発生の小さな兆しをつかんでおくことが大切です。また、害虫も温度が高いほど活動が盛んになり、発生も多くなる傾向があります。
主な害虫は、
  • シバツトガ、スジキリヨトウなどのガの仲間
  • ウスチャコガネなどのコガネムシの仲間
などがあります。
対策では、刈り込み作業をすると葉に生み付けられた卵が自然に除去されるので効果的です。そして害虫の発生は早期に発見し、すみやかに殺虫剤散布をします。
病虫害防除写真1

病虫害防除写真2

5.更新作業

芝生グラウンドでは時間の経過とともに根が張りめぐらされ、また利用によりプレーヤーの体重がかかるため、徐々に床土が固くなっていきます。床土が固まってくると、芝生が生育に必要な空気を吸いにくくなったり、水が溜まりやすくなったりします。そうなると芝生は元気がなくなり、ピッチのコンディションも悪くなります。そのために定期的に必要となるのが更新作業です。

具体的に東北電力ビッグスワンでは主にエアレーション(通気作業)、播種、目砂の3つを一連の作業として行っています。芝生全体に10cm間隔くらいで直径1cmほどの穴を無数にあけ、その上に芝生の種を播き、最後に砂をかけます。そしてそのまま1週間ほど養生します。これにより期待される効果は、次のようなものです。

  • 床土の通気性、透水性を向上する
  • 床土の固結をやわらげる(クッション性の向上)
  • 種からの発芽生育により株数を増やし、芝生密度を高める
  • 古い根を間引くことで、新しい根の生育を促進する

このように更新作業とは、疲れてきた芝生に活力を与えるものです。でもこの作業は芝生に穴をあけるので芝生はダメージを受け、どうしても一時的に調子が悪くなってしまいます。そこで芝生ができるだけダメージを引きずらず、早く元気になるように、作業時期は芝生の生育に適した春と秋にしています。

更新作業写真1
エアレーション(穴あけ)
更新作業写真2
穴あけ後の様子
更新作業写真3
かすの回収
更新作業写真4
種子
更新作業写真5
播種
更新作業写真6
目砂散布

6.補修

東北電力ビッグスワンの芝生はサッカーをはじめとして様々なスポーツに使用されます。使用すればどうしても芝生がはがれたり、デコボコができたりします。これを直すのが補修作業です。回復が期待できる損傷の場合、へこんだところを串で起こし、芝生の傷口に砂をかけておきます。そうしておくと周囲から元気な芝生が覆ってくれて、傷がわからなくなります。

補修写真1
くしで起こす
補修写真2
砂をかける

でも損傷が激しかったり、広範囲に傷んでいたり、芝生の生育が悪い時期だったりして、回復が見込めない場合には張りかえをおこないます。張りかえ方法は大まかに2パターンあります。

  1. メンダー張りかえ・・・直径20cm、深さ10cmくらいに切り取って入れ替える
  2. ソッド張りかえ・・・直線的に大きな範囲で切り取って張り付ける

なお、張りかえに使う芝生はあらかじめ東北電力ビッグスワンの圃場で育てています。芝生を張りかえた場合には種の発芽から回復させる場合よりも養生期間が短く、比較的早く使い始めることができます。とは言ってもまわりの芝生と完全にくっつくには時間がかかり、またいくら同じ種類の芝生でも、張りかえたものは色の違いが出てしまいます。

補修写真3
圃場の様子
補修写真4
圃場の芝生を切り取る
 
補修写真5
メンダー張りかえ1
補修写真6
メンダー張りかえ2
補修写真7
ソッド張りかえ



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